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イカサマが再興する日

Mリーグ
Mリーグルール・道具雑記

最初の全自動卓が登場したのが1976年のことらしいので、麻雀が『ダーティーな遊び』から『ある程度健全な遊び』になって、もう40〜50年が経つのでしょうか。
そして現在、『ある程度健全な遊び』から『一部キレイな遊び』になって3〜4年というところでしょう。

その中できっとだんだんと薄れてくるのが、ひとつひとつのマナーの意味ではないでしょうか。

なぜ人の捨て牌を直してはいけないのか、なぜ自分の山を何回も触ることで怪訝な目を向けられるのか。
それは友達なんかと手積みで麻雀をしたことがある人は言わずともわかります。

そんな人はイカサマするためにやっているからです。

・・・なんてそこまで言うのは現代だと流石にないですが、詐欺でもやり口をしっていると被害に遭いにくいのと同じように、今までの麻雀打ちは動画や漫画でイカサマのやり方を自然と知っています。

ですが最近その今までは麻雀を楽しむにあたり避けて通れなかったイカサマの手口を知ることなんかが、現代で育った麻雀打ちは避けて通れます。

これは最初にあげた『キレイな遊び』として触れてきた人の初手がネット+麻雀なことに起因します。

現代の新規勢と旧来の新規勢の違い

ネット+麻雀と書きましたが、その内訳はMリーグとネット麻雀です。
このふたつに共通することとして

・自身が牌を触らない
・他人とのコミュニケーションが必要ない

このふたつが今までと違うところです。

前者はイカサマが起こり得ない前提ですべてが進むので、イカサマが起こり得るという麻雀自体を知ることがありません。
そして後者はどれだけ好きになっても、他者とのコミュニケーションがない限り、前述するところの詐欺の手口を知るキッカケが今までの麻雀打ちより格段に減るのですね。

余談ですが私は、渡辺太プロをMリーグで最初に見た時に強い衝撃を受けました。
だって昨日初めて麻雀牌を触ったかのような手つきなんですもん!!
本当に違う世界からやってきた人なんだと痛感しました。

ということで今まで自然なルートであった

家庭麻雀→友達と手積みの麻雀→雀荘でセットorネット麻雀→フリーデビュー

という段階はもう古くなっていくでしょう。
そもそも家庭という場に4人いないことのほうがもう多いのでしょうしね。

ノーレート麻雀の新規勢

ノーレート雀荘でデビューする人に本当に多いのが、「今日初めて麻雀牌を触る」という人。
私からすると階段を10段くらい飛び越えてくるイメージなのですが、その意識自体がもう違うんですよね。

なのでそのうち自動卓オンリーで育った世代というのはなんら珍しいことではなく、逆に言うと漫画の真似をしてイカサマの練習をしたことのない人たちが雀荘の新規顧客として普通になってくるのでしょう。

そうなると逆にイカサマが再興する時期がやってくるんじゃないかと。

もちろんそれが今日明日起こる問題ではないですが、いつか麻雀の基礎知識の格差がハッキリしたときに起こり得る気がするのです。

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