日曜に行われた最強位の決勝卓は本当に面白かった試合でした。
前のめりに行く人のほうがハマる爆発力があるのは当然ですが、それでもガッツあふれる打ち方が2連覇を引き寄せたのは間違いありません。
特に最後の最後に近藤プロに裏が乗るか乗らないかがタイトルを分けたとき、これぞ麻雀だなあと思いました。
人生の分岐路なんてこんな裏に何があるかなどというつまらない運次第なのだと、悟ったように思ってしまいます。
最強位としての格
最強位の人、それ以外桑田プロを表す言葉はないでしょう。
最強位を獲得してから1年、リーグでいつも打ち方を見ている人がいるわけでもない、最強位を活かしてYoutubeをやるわけでもない、他の主要タイトル戦に顔を出すわけでもない、Mリーガー絡みの番組に頻繁に出るわけでもない・・・。
シンプルに単純接触の機会が少ないのですよね。
もちろん一般的な麻雀プロと比べたら格段に多いのですが、それでもやはりなかなか難しい。
そのままであれば「仲林の弟キャラだった人が最強位取ったときあったなあ」くらいで、みんなの記憶から消えていたのではないかと思います。
正直他の人にタイトルホルダーとなってほしいなとなってしまうのが人情でしょう。
最強位の格をあげた日吉実況
それを一変させたのが日吉さんの実況だと思います。
日吉実況はいつも是非の対象となりますが、今回は究極の是と言えるものでした。
桑田に対する将軍の連呼。
普段だったら正直うっとおしいなと思ってもおかしくないくらいの大声での連呼ですが、桑田の打ち方がそれに応えます。
すると不思議なことに単に強気に打つというスタイルが「将軍様に下民が敵うわけないじゃないか」、そう見えるようになってきます。
そんな視点で見ると、将軍様はツモれるんじゃないか?掴ませるんじゃないか?そんなワクワクがありました。
ファイナルでの小宮プロへの12000連発を小宮プロ自身が年貢と称していましたが、その場面のようになにかをきっかけとして場を圧倒することへの期待感が視聴者からも増えていたのは間違いないでしょう。
打っている人は同じなのに、去年よりすごく魅力的な打ち方に見えました。
この将軍キャラでその打ち方に気づかせられたとも言えるでしょう。
Mリーガー候補として
この日、桑田プロはMリーガーの候補として名前があがるひとりになったと思います。
ただそれは単純な最強位連覇という結果だけがもたらすものではなく、間違いなく日吉さんに実況をしてもらえたからこその候補と言えると思います。
そういった意味でも、冒頭のように人生の岐路は運であるとも言えるのではないでしょうか。
タイトルが揃いキャラ付けも整った桑田プロの麻雀をもっといろいろな場で見たいですし、ここからのさらなる飛躍を期待したいですね。